学部との交渉状況
※教室使用申請の再開に向けた交渉についてはこちらをご覧ください。
最新情報:2022年1月10日付で公開要求書を発表しました。
問題の経緯
2020年11月 熊野寮自治会による寮祭企画「時計台占拠」が行われる。
2021年2月 「時計台占拠」に関与したとして文学部生1名ほか全学で8名に対して、懲戒処分に向けた呼び出しがかかる。
2021年4月 文学部長・教授会に対して、処分の検討に際して適切な判断を求める要求書を、学友会(常)が提出。
2021年10月 文学部教授会での処分内容の検討がなされる。一方、4月に提出した要求書が教授会に共有されていないことが判明する。
2021年11月 要求書が教授会で扱われないまま、処分内容が教授会から上申され、当該の文学部生に対して譴責処分が下される。
教務を介して学部長に対して事情説明を求めても曖昧な回答しか得られない。
2022年1月 学友会(常)からの要求が検討されることなく無視された形になったことに対して抗議し、要求書に基づいて処分を再検討することを求める公開要求書を、学友会(常)が提出。
何が問題か
学生自治会の要求が無視されたこと
まず、文学部生の利害を代表して学部と交渉する存在である、文学部自治会学友会からの要求が無視される形となったことが問題です。
学友会を通じた学部との交渉は、文学部生と文学部当局の間の、最も正規の交渉ルートであると言えます。過去には、学部長や文学部第一委員会との団体交渉を通じて、学生生活やハラスメント問題、大学法人化の問題などについて要求や交渉を行ってきました。今回、こうした水路が一方的に奪われる形になったことは、文学部としての決定に対して、学生が口をはさむ余地がなくなってしまうことに等しいものです。
しかし、学生に関する事案についてはもちろんのこと、文学部生も文学部を構成する一主体であり、学部における様々な議論に対して意見を言うことができてしかるべきです。今回の件を通じて、学生の意見を踏まえた決定をする姿勢を学部に対して求めていきます。
教授会で扱う議題が恣意的に選別されていること
今回、なぜ教授会で要求書が扱われなかったのかについて、教務を介して説明を求めました。
そもそも、4月の要求書は、文学部長と文学部教授会のそれぞれに宛てたものであり、自動的に宛先に共有されることが当然為されるべき扱いです。議長など一部の存在ではなく、教授会に宛てたものなので、会議参加者全員の目に触れるようにすることが最低限の扱いです。
しかし、教務の説明では、教授会で要求書を扱わないことを決めた何らかの主体が存在したことが判明しました。しかし、この主体が一体だれで、どのような理由で要求書を共有すらしないという判断に至ったのかについては判然としていません。
個別の事案を専門的に扱う委員会などの判断であることが分かるならまだしも、提起された議論内容について扱うか否かを、誰がどういう理由に基づいて決定しているのか不透明な状態であることは、学部の最高決定機関たる教授会の体制として不適切だと考えます。今回の件を通じて、こうしたブラックボックスな状況についても解明を進めていきます。
処分が不当な形で行われていること
今回の懲戒処分は、上記のように提起された学生の意見を聞かないまま決定されたものであり、それを差し引いても、京大当局による自治破壊の文脈で行われている不当なものです。処分そのものの不当性については、4月に提出した要求書に詳細が書かれているのでここでは再三説明しませんが、ここ数年間で明らかに処分の対象が広がってきている問題に対して、しっかり取り組んでいきたいと考えています。
今後どうしていくか
学友会(常)として、今回の件の追及・事情説明要求を今後も行っていきます。学部との交渉を巡っては、授業後の教室の学生への貸し出しについても、コロナで停止しているところからの再開を目指して、目下学部と交渉中です。こうした要求と一体で、今回の件の交渉にも取り組んでいきます。
しかし、そのためには、現状の学友会(常)だけでは力不足であることは否定できません。学友会(常)は、全学部生の利害を代表する組織としての自覚をもち、学部生とつながり、学部生に信頼される自治会として、ますます発展していくことを目指して、ここ数年間、コロナ禍のなかでも活動してきました。委員の力量が足りず、不十分な点も多いとは思いますが、今回の難局を乗り越え、学部と対等に交渉できる力関係を作ることができれば、ますます学部自治会としての本領を発揮することができると思います。
皆さんがこの問題に関心を寄せ注目してくれること、さらにはもっと多くの学生が学友会の運営に携わってくれることが、私たちにとって大きな力となります。どうかこの問題に、皆さんの力を貸してください。よろしくお願いし致します。